元気せつなくも笑えるQBC小説・夜叉嫁戦記vol.11
長雨が続く上にゲリラ豪雨。 最近地球が壊れてきているようですね。清貞です。 壊れるで最近思う事は、人の感情や思考も昔とは大きく異なり偏っているようです。 文明が発達すれば、人間は更に欲深くなり、 また、知恵が付けば更に欲望のために使用する。 知恵を善意や人徳等に使おうと思う人間は、ごく一部の人間だけです。 かといって、文明が発達しなければ、 人間は苦労をしなければならないし、 知恵が付かなければ、人を助ける事も難しくなってしまう。 本当に難しい仕組みです…が、人間の心はやはり、欲に偏ってしまってはダメです。 特に男女の関係は異性には絶対ご注意下さい。
さて今回は前回のコンパの事で誤解ないよう正直に 答えた事がアダとなり、自身を苦しめる事になったという話です。
私は個人でバンド活動を行っていました。 そのバンドメンバーには女性もいました。 その方は人妻で、子供はいなかったんですが、 私達はその人妻女性を本人の希望もあって、「ミーさん」と呼んでいました。
ある日練習に燃え、打ち合わせに熱が入り、夜遅くなってしまいました。 バンドメンバーたちと天神をワイワイ話しながら、西鉄福岡駅まで向かい、みんなと別れました。 ミーさんは駅より場所が離れているため、 夜に一人で帰ると危険だと思い、家まで送ってあげることにしました。
「送ってもらって本当有難うございます」 とミーさんがニコやかにお礼を言いました。
私は「いやいや、こんな事位全然気にする事はないですよ(笑)」と照れながら言うと、 ミーさんは 「清貞さんって、本当に優しいですよね。私の夫と比べ物にならない。」 と不機嫌そうにつぶやきました。 私が「旦那さんはいくつですか?」と聞くと、 ミーさんは、待ってましたとばかりに、 「私より20歳年上です。本当にオジサンです!しかもあっちこっち転勤族だし、それにウザイんです」 とご主人をまるで邪魔者にするように語り出しました。
私はただうなづいて話を合わせて聞いていました。 すると突然、ミーさんより私に質問が出ました。 「清貞さんって、彼女っているんですか?」
実は私は、バンド内では、結婚を秘密にしていました。 決まりで、恋愛はNGだったんです。 恋愛の前にプロポーズしたワケですから約束は破ってませんが、、、(汗)
私は、結婚しているとは流石に言えず、そのまま 「あ…あ、いますよ!どうしてですか?」 と少し焦りを隠しながら私は答えると、ミーさんは 「彼女さんは本当に羨ましいですね~」と何か悔しそうにしました。
私は本当は事実白夜叉の事を話したかったのですが、 心を抑えて「いやいや、しょっちゅういろいろなトラブルが起きて本当に大変ですよ」 と本音を漏らしました。 その後、今後のバンド活動の話などで盛り上がりながら、 ミーさんのマンションに車が辿り着きました。 ミーさんは「有難うございました。また宜しくお願いしますね(笑)」 となぜか喜んで家に帰って行きました。
しかし、この「羨ましい」は、のちにとんでもない事件へと発展することになるとは、 この時は知る由もありません。
この続きはまた次回まで。
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