現地直送とっておき情報、台湾グルメ新発見(5)〜「台中」編 日本人の「台湾」への興味が年々高まっている。台湾と言えば「グルメ」! QBCアジア支局取材部から、日本で発売されているガイドブックにはあまり紹介されていない、現地記者ならではの台湾でのグルメ「とっておき情報」をお伝えします! 今回は、台湾中部「台中」からお届けします。
〜「昔」を想起させるサンドイッチ〜 台湾中部、台湾第3の都市、台中は「生活するのにちょうど良い街」と言われる。ほどよく都会、ほどよく自然も残している。台北、高雄の生活に疲れた人が「台中くらいがちょうどよい」とよく言う。 台湾で、サンドイッチは「三明治」と表記する。発音から当てたものだ。台中市中山路のサンドイッチ屋、店は行列していた。具はハムとバターとチーズのみ。地元の人々の間では「昔懐かしい味」という表現をされている。もっとも、日本人が台湾の「昔なつかし」を知る由もないわけだが、日本人でも「昔にもこんなうまいサンドイッチは食べたことがなかった」と思えるだろう。バターがまろやかで、ほんわりとした味・・・、「昔を想起させるような温厚な味わい」という表現もフィットするかもしれない。学校給食としても使用されているこのサンドイッチ。これだけシンプルで、かつ記憶に残るサンドイッチがあっただろうか。行列しても食べる価値はある。 【洪瑞珍】 台中市中區中山路125-2號 04-22268127
〜まろやかな豚ベーコンキムチ〜 豚足、肉まん、小籠包、火鶏肉飯、ブラックタピオカ・・・。台中を訪れて出会う店は、派手ではなく「生活する際に食べたい」と思える一般的な料理ばかりだ。台湾では「会社帰りに居酒屋でちょっと一杯」という文化は少ない。繁華街を千鳥足でふらふら、というサラリーマン等、皆無だ。それでも、居酒屋メニュー的なおかずは台湾の食堂にもある。どうしてもビールと合わせてつまみたければ、店主と仲良くなって、店のテーブルで飲むことを了承してもらい、近くのコンビニエンスで缶ビールを数本買ってくるのがよかろう。 台中でうまいものの中に確実に入ってくるのは、鴨肉料理店のサイドメニュー、豚ベーコンキムチだ。鴨肉飯は定番のうまさで、注文が絶えない。ベーコンキムチは、赤と黄を水彩パレットで混ぜたような色、半熟部分が多めで、日本の豚キムチとは風合いも若干異なる。食べてみると、それほど辛くなく、まろやかな味わい。日本で食べる豚キムチには酸味があり刺すような味のものも少なくないが、この店の豚ベーコンキムチは優しい味わい。「観光客を呼ぶ」という類ではない。生活に潤いを与えてくれるような一品だ。 【老向的店】 台中市北屯区北平路3段173號 04-2237-7016 (取材:アジア支局・飯田満)
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