糸島市前原中央の老松神社(大神正徳宮司)では、疫病を追い払うため、中国の陰陽道の行事を取り入れたのが始まりとされる行事「追儺(ついな)祭」が毎年1月7日に行われます。
厄年を迎える男性が扮した赤鬼と、お年寄りから子供までの氏子達が扮した子鬼衆が赤鬼を先頭に出発し、鬼たちは「鬼じゃ、鬼じゃ(おんじゃおんじゃ)」のかけ声とともに、町内を駆け巡りながら、およそ2㎞離れた川までお潮井取りに向かいます。
各所の接待所では、大人の鬼にはお酒や食べ物を、子ども鬼にはお菓子を振る舞いねぎらいます。 赤鬼のお面をかぶった大鬼に頭を撫でてもらうと病気をしないという言い伝えがあり、大鬼の周りには小さい子どもを連れた母親が絶えませんでした。
その後も市街地を周って厄やうそを集め、神社に戻った赤鬼に当番町の福男が豆をぶつけて、鬼を神社境内の鬼すべ堂に追いやり、青松を焚いて燻し、集めたまち町中の厄を全て払いました。
また境内では、家内安全や商売繁盛、学業成就、五穀豊穣、家内安全の祈願が込められた「うそ」が販売され、 1年の無病息災を願ってしめ縄などの正月飾りを燃やし、大きな焚き火の火を参拝者や氏子達が囲んでいました。
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