アジア 「韓国」をより知るためにぜひ見ておきたい映画(4)「おばあちゃんの家」

Posted:2013年09月10日

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この映画を見れば「韓国にはなんとシンプルで深いヒューマンドラマがあるのだろう!」と思うかもしれない。フィクションにも関わらず、多くの人の心を打ち、「共感」を呼んだ物語だ。

 

設定も背景も、極めてシンプル。母親と2人でソウルに住む7歳の少年サンウ。

サンウは失業中の母親が新しい仕事を見つけるまでの間、田舎(山中の村)のおばあちゃんの家で過ごすことに……。慣れない村の生活でストレスをためたサンウは、腰が曲がり、口がきけない77歳のおばあちゃんに八つ当たりする。

 

親への反抗期は、誰もが子供時代に通っていくものだ。しかし、時として、反抗のターゲットが「祖父母」になることもある。親に反抗するのは、「怒られたり」「叱られたり」ということへ対しての「反発」だが、優しい祖父母に八つ当たりしてしまうことは説明がつかないくらいに「虚しい」。本作「おばあちゃんの家」では、少年の心に生まれる「虚しさ」も表現されている。おばあちゃんに無理難題を吹っかけたり、用意してくれた食べ物をひっくり返したり……、それでもおばあちゃんは孫のために尽くす。そして、時とともにサンウも、おばあちゃんや村の生活に打ち解けていく。

 

2ヶ月が過ぎ、サンウがソウルに戻る「別れ」の日。そこにも、感情を素直に表現できない少年の姿がある。

 

「韓国映画」だが、国籍問わず全世界の人が共感できる内容だ。スターが出演しておらず、地味で、ミニシネマ系のテイストにも関わらず、韓国では異例の大ヒットを記録した。

 

『おばあちゃんの家』

制作年/2002年

 

〜主な登場人物〜

キム・ウルブン(おばあちゃん役/役者経験のない一般民間人の老いた女性を抜擢)

ユ・スンホ(少年サンウ役/この作品で子役として脚光を浴び、のち出演作品数を重ね、韓国での「イケメン俳優」としての地位を築きつつある)

 

【取材:アジア支局・亜細亜 渡】

 

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