目指せ!九州から世界遺産究極の写真を撮れる場所・万田坑/「万田坑を知る」シリーズ(その2)
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今年の世界遺産登録を目指す「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」の構成資産のひとつ「三池炭鉱・万田坑」は、熊本県荒尾市と福岡県大牟田市にまたがって、今もなお明治の遺構を残しています。
万田坑は、JR荒尾駅から車で約10分。入館料大人400円で、現存する第二竪坑巻揚機室なども入ることができます。 この巻揚機室には、外国製の機械(ジャックエンジン、ウインチ)や 三池製作所製の機械(巻揚機)がほぼ当初の状態で残っていて、実際に使用されていた器具や備品などもそのままの形で残されています。 100年以上の時を経たイギリス積み煉瓦造りの構築物や採炭用の機械設備など、万田坑には現在の生活では見ることがない情景が広がっています。
このほど、福岡市天神、ソラリアターミナルビル1階の回廊ギャラリー「パークサイド・ギャラリー」で、福岡のクリエイティブ集団「Les Créateurs de Fukuoka」の写真家・菅 倫行(すがともゆき)さんとヘアメイクアーティスト・上米良 翔(かんめらしょう)さんがコラボして、写真展を開催しました。
その展示作品の中から、万田坑で撮影された作品を紹介します。 ひとつは第二竪坑巻揚機室の巻揚機の前。もうひとつは炭鉱マンが乗るゲージ(エレベーターのかご)の中で撮影されています。 第二竪坑の操業当時、ゲージには最大25名の炭鉱マンが乗り込み、地中深く地下264mまで、巻揚機により約1分間で昇降していました。 日が当たることのない地中での採炭作業。色白の炭鉱マンが作業を終えてゲージに乗り込み、地上に上がってきたときは全身真っ黒だったそうです。そのため、巻揚機室の建物内には共同浴場もあります。
万田坑が操業を始めて113年、操業を中止してから64年。こうした時代背景に思いをはせて写真を見直すと、在りし日の炭鉱マンの息吹が聞こえてきそうです。
万田坑を含む「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」は、2014年秋にユネスコの諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモス)による現地調査が行われました。 今年の夏前には「世界遺産登録」が発表されるかもしれません。 世界遺産登録となれば、入場制限も予想されます。今のうちに現地に行って、「究極の写真」を撮っておくことオススメします。
<Les Créateurs de Fukuoka> <万田坑> http://www.city.arao.lg.jp/mandako/ <QBC世界遺産応援カテゴリー> | |
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Les Créateurs de Fukuoka 写真家 菅 倫行 ヘアメイク 上米良 翔 モデル 白石みか | |
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▽ 万田坑・第二竪坑巻揚機室 内部 | |
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