イベント【動画】鄭琪満作陶展 アクロス福岡 匠ギャラリーで開催中!
毎週、アクロス福岡に出展する匠たちを紹介するコーナー。 今回は鄭琪満作陶展~朝鮮半島と白磁~を【動画】で紹介します。
「鄭琪満作陶展」では、福岡県古賀市に工房を構える陶芸家鄭琪満さんの朝鮮唐津作品などがおよそ100点展示販売されています。
唐津焼は、近世初頭から肥前国に散在する諸窯で生産されたのが始まりといわれています。また、「絵唐津」や「斑唐津」といった、種類や特徴が異なる作品も数多く存在しているとのこと。鄭さんがつくる、李氏朝鮮の陶工から伝わった朝鮮唐津は、鉄釉から出る黒を基調とした中に、藁灰釉が醸し出す何十本もの白線が描かれており、緩やかなものから勢いあるものまで、動きある風景が表現されています。
「陶芸を始めて、毎日が試行錯誤の繰り返しです」と話す鄭さん。20才頃に佐賀県伊万里の職業訓練校で陶芸を学んだ後、独学で技術を磨き続けたとのこと。今も昔と変わらず、新たな作品づくりには積極的に取り組んでいるそうです。会場には、何度も失敗を繰り返し、長い月日を掛けて生み出した朝鮮唐津、淡い緑が特徴的な「みかん灰」、透き通るような白と模様の美しさがひかる「白磁」などが置かれています。そして、陶器ではあまり見かけない、赤と黒といった斬新な色合いで表現された「唐津真紅」は鄭さんの自信作で、来場者の注目を集めているそうです。
また、会場にある作品の中で、他のものとは異なる、一風変わった朝鮮唐津が目を引きます。鄭さんいわく、朝鮮唐津「とら」・「つの」は李朝時代に描かれた民画などをモチーフにしたとのこと。また、形を独創的にしたり、絵を描いたり、動物や模様などの陶板を作ってみたりと、自身のアイディアを具現化し、創作活動に活かしています。そんな個性に溢れたユニークな作品も数多く並んでいます。
朝鮮唐津はもちろん、時間と技術を磨く中で生まれた、鄭琪満さんの力作が集まる「鄭琪満作陶展」。窯変により、違った表情を見せる作品を見るも良し、陶彫りの実演を間近で見学し、創り手である鄭さんの思いを聞くのも、展示会の醍醐味かもしれませんよ。 【取材:安東真矢】
「鄭琪満作陶展」 【期間】2013年09月30日(月)〜2013年10月06日(日)
10:00 〜 18:00 (初日12:00から最終日16:00まで) 【主催者】鄭琪満 福岡県古賀市米多比 TEL:092-946-2443 【会場】アクロス福岡2階匠ギャラリー(福岡県福岡市中央区天神1―1―1) http://www.acros.or.jp/r_event/event_detail.php?event_id=5785 | |
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