QBCpickupセブンイレブンも本日再オープン!福岡の道路陥没!7つの奇跡
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博多駅前の道路陥没から1か月半、本日20日に改装中だったセブンイレブンが再オープンしました。
11月8日未明、福岡市博多区のJR博多駅から徒歩3分ほどの「はかた駅前通り」が幅約27m,長さ約30m,深さ約15mで陥没。 この事故は、全国的にも大きく報じられ、幸いにも一人の被害者も出さずに、事故から一週間で復旧しました。 事故発生から1か月以上経って、再開できていないのは、セブンイレブンだけでしたが、店内の復旧改装工事も終わり、リニューアルして本日オープンしました。
これだけ大きな事故にも関わらず、市民生活に影響が少なかった訳は、陥没事故に7つの奇跡があったのです。 | |
△工事現場で陣頭指揮にたつ高島福岡市長 | |
その1.はかた駅前通りは市道だった 事故があった「はかた駅前通り」は、5車線ある福岡市道でした。 この市道・博多駅前線は全長約800m。国道202号線(通称:国体道路)の博多駅の博多口から、国道202号線(通称:国体道路)の祇園町西交差点まで、中洲地区やキャナルシティ博多と博多駅を結んでいる道路です。 市道であるため、市の判断で復旧工事が進められたことも、早い復旧につながったようです。
▽はかた駅前通りの道路計画
その2.街路樹が切り倒されていた 「はかた駅前通り」には、事故発生の1か月前まで、ビルの5階ぐらいまでに達する街路樹がありました。 5月の「博多どんたく港まつり」では、パレードも行われるこの道路は、現在の全5車線を3車線に減らし、両側の歩道を約2メートルずつ広げる工事が行われていました。 もし、高い街路樹があったら、陥没の際に横倒しになって周辺の建物に被害をもたらしていたかもしれません。
▽博多どんたく開催時の「はかた駅前通り」 | |
その3.夜明け前の事故だった 事故があった博多駅前2丁目付近はビジネス街。 昼間は、ビジネスマンやキャナルシティ博多に向かう観光客など、たくさんの人が通行しています。 夜明けまで開いている店は少なく、事故現場付近で事故当時営業していたのは、セブンイレブンだけで、逃げ遅れる人もいませんでした。
その4.地下鉄延伸工事のトンネルは、まだつながっていなかった 陥没事故があった博多駅前2丁目付近は、博多駅の駅舎のに近く、ナトム工法で掘り進められていました。この場所から、キャナルシティ博多付近の新駅に向かうまではシールド工法が採用されています。 ナトム工法は、1m掘るごとにアーチ状の鉄骨とコンクリートで固めていく工法。シールド機で掘り進めるシールド工法の区間とは、まだつながっていなかったため、長さ30mの陥没で済んだのです。
▽シールド工法とナトム工法 | |
その5.ライフラインへの影響が限定的だった 陥没が発生し、地中を通る送電線、ガス管、上下水道管などが寸断されました。 一時ガス漏れなども起こりましたが、事故発生日の8日午前中には停止、切り替え作業が行われました。 送電幹線の寸断により、博多駅、福岡空港も停電しましたが、補助電力と送電切り替えにより、始発から正常に運行、翌9日朝には現場付近も停電が解消しました。
その6.イベントが中止されなかった 事故発生の2日後の11月10日、博多駅前ではイルミネーションの点灯式が開催されました。 この点灯式には、歌手の中島美嘉さんが登場し、およそ7,000人の観客が集まりました。 一時開催が危ぶまれましたが、送電も回復していたため、予定通り開催されました。 また、11月13日には、13,000人を超えるランナーが参加した福岡マラソンも、予定通り開催されました。 このように、予定されていたイベントが事故の影響で中止にならなかったため、心理的にも大事故の印象が薄くなりました。
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▽冬期イルミネーション点灯時のはかた駅前通り (奥に工事用投光器の光が輝く) | |
その7.交通量が少なかった はかた駅前通りは、5車線の道路ですが、深夜の遠距離トラックなどの通行量は少なく、事故発生時の通行止めが容易に行われました。 バス通りでもあるものの、この道路を通過するバスの本数は少なく、通行止めになっても市民生活にさほど影響はありません。 現在も片側1車線にして、掘削点検工事が行われています。
▽陥没事故発生時
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