目指せ!九州から世界遺産【動画】「明治日本の産業革命遺産」世界遺産登録決定の瞬間!福岡県庁では
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7月5日、日本時間の午後10時37分、ドイツのボンで開催されている世界遺産委員会で、日本政府が推薦した「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に登録されました。
小川福岡県知事も参加して行われた福岡県庁での、世界遺産委員会パブリックビューイングの模様を【動画】で配信します。
今回の世界遺産委員会では全38か所の候補資産が審議され、当初13番目に審議予定で、審議初日の3日深夜か、おそくとも4日には審議が行われる予定でした。 「明治日本の産業革命資産」には、戦時中、朝鮮人労働者が強制徴用された7施設が含まれているとして韓国が登録に反対していました。事前の日韓外相会談で合意していたものの、施設の説明にその事実を盛り込む内容について日韓協議が続けられ、審議が5日にずれ込みました。
「明治日本の産業革命資産」は、その名の通り幕末の1850年代から1910年までを区切りとする資産の構成とし、各施設の説明も1910年に区切られていました。 しかし、福岡、熊本、長崎に所在する施設は、1910年以降も稼働していて、「戦時中、朝鮮人労働者が強制労働させられたことを日本は隠している」と韓国が主張、世界遺産委員会の審議当日まで紛糾したのです。 日本は、構成資産の説明に追加文書を差し入れることに合意し、「明治日本の産業革命資産」は、世界文化遺産に登録されました。 日本の代表団は、スピーチで「1940年代にいくつかの施設で、意思に反して連れてこられ(brought against their will)、厳しい環境の下で働かされた(forced to work under harsh conditions)」なかに多くの朝鮮半島出身者がいたこと。第2次大戦中に日本政府も徴用政策を行っていたことを理解できるような広報施設を設けるなどの取り組みを行うことを表明しました。 これを受け、日本の岸田外務大臣は「forced to workは、強制労働ではない」と明言して、次の通り外務省で発表しました。 「本件の登録決定後,我が国は,世界遺産委員会の責任あるメンバーとして,国際記念物遺跡会議(イコモス)の勧告に真摯に対応していく姿勢を示すため,発言を行いました。この発言は,これまでの日本政府の認識を述べたものであり,1965年の韓国との国交正常化の際に締結された日韓請求権・経済協力協定により,いわゆる朝鮮半島出身者の徴用の問題を含め,日韓間の財産・請求権の問題は完全かつ最終的に解決済みであるという立場に変わりありません。」
発表を待つ3日間、福岡県庁と構成資産がある北九州市、大牟田市、中間市では、連夜にわたりお祝いの準備が進められ、発表を今かいまかと待ちわびていただけに、会場に詰めかけた人々は、口々に「何はともあれ、登録になってよかった」と安堵の表情を浮かべていました。 | |
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